斎藤茂吉の第九歌集『石泉(せきせん)』の電子書籍です。昭和26年6月刊の初版を底本とし、全集で増補された歌は、補遺として巻末に収録しました。『作歌四十年』より「石泉抄」を附録としています。
昭和6・7年の作1025首を収録。作者50・51歳。
中国旅行より帰国後、体調を崩した茂吉は、熱海・那須で転地療養し、快癒後は信濃・東北などを旅行。翌年には北海道志文内で医院を開業していた次兄のもとを訪ね、ついでに稚内・樺太・釧路・阿寒湖・根室・支笏湖・白老・登別などを周遊、帰途十和田湖などに寄って、各地で歌を残しました。この間、郷里の長兄や恩師佐原㝫応和尚が死去するなどし、痛切な挽歌もなしています。
みほとけに茶呑茶碗ほどの大きさの床ずれありきと泣き語るかな(窿応上人挽歌)
有島武郎氏なども美女と心中して二つの死体が腐敗してぶらさがりけり(折に触れて)
過去帳を繰るがごとくにつぎつぎに血すぢを語りあふぞさびしき(志文内)
各歌集の単行本から新たに本文を作成し、二度の全集によって校訂した、斎藤茂吉全歌集シリーズ(全18巻を予定)の第9巻にあたります。
本文はリフロー型の電子テキストですので、語彙検索や文字サイズの拡大縮小、メモ機能・辞書機能などがご利用になれます。
Sekisen Saito Mokichi zen kasyu 9 (Japanese Edition)
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