ところで皆さんは、まだあんな「前時代的なエアコン」などに頼っていらっしゃるわけ?(笑)。もしそうなら、即、蚊帳(かや)をお薦(すす)めしますよ。なにしろ、電力は食わない、音はしない、体と頭に非常に快適。そして、朝の目覚めが爽(さわ)やかです、本当にもう、言うこと、何もありません。しかも先祖さんたちと、まるでいっしょにいるような夢さえ見ることができます。きっと、先祖さんたちも、この蚊帳が懐かしいのでしょうね。それに、蚊帳の中にいる家族とは、なんとなく親しみが湧きます。いまのように、孤立電話や孤立車や孤立部屋などが進み、みんなが孤立しているような時代ではなおさら。……ところが何を間違えたのか。この蚊帳に「毒物を練り込ませた」ものを、あろうことか、日本の企業がアフリカなどで配布している事実が分かりました。そう、マラリア対策として、ね。もちろん、日本政府からカネをもらい、それを、さも人道的な顔をして配布している……。あとで述べますが、日本国内ではこのような蚊帳は販売されていないようですが、じつはこれと同じような毒物を皆さんが家庭で使っています。それらについても、お話ししようと思いますので、ぜひ注意深く、今回の文章をご覧下さい。……その蚊帳を製造している日本の企業の名前とは、住友化学。……商品名「オリセット・ネット」というこの蚊帳は、ペルメトリンという「ピレスロイド系」の殺虫剤を、重量で2%ほど練りこんだポリエチレン繊維で編んであるわけなんですね。このペルメトリンなどは、二重結合の炭素に塩素がくっついたという「世にも怖ろしい」(笑)……構造をしています。水生生物にも毒性が非常に強い成分なんですね。事実、EU(欧州連合)では、この成分は農薬登録から抹消されているほどのものなんです(2000年)。……最近は、有機リン系農薬に替わって、この「ピレスロイド系」の薬剤が増えています。厚労省のシックハウス問題(室内の汚染問題)に関する検討会でも、この問題が挙げられているほど。本書では、ぼくたちの身の回りで使われている商品名も少しお教えしましょう。今後の「社会の裏側!」シリーズを、お楽しみに!
The social backside6: daburyuettioyasumitomokagakuga syakainouragawa (Japanese Edition)
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