Genpeiseisuiki10 (Sekiyouteibunko) (Japanese Edition)

源平盛衰記も、本書でようやく完結です。本書には、本編として、盛衰記の巻四十五から巻四十八までの四巻と、附録として、流布本系の平家物語から、「剣の巻（つるぎのまき）」と「六代斬られ」を収録しました。
本編では、平宗盛父子や平重衡など生け捕られた平家の人々の末路、源義経とその兄源頼朝の不和と義経の没落、建礼門院の大原隠棲、後白河法皇の大原御幸、建礼門院の御入寂などが語られます。
附録の内、「剣の巻」は、これがある場合には、本編の巻一の前の冒頭に、序章のように配置されるものですが、底本にはこれがないため、ご参考までに附録とさせていただきました。また、「六代斬られ」は、平維盛の長男、清盛の孫にあたる六代御前の最期についてのお話です。本編では、なぜか巻四十七の末尾で、その不気味な結末を暗示しているだけす。