◇発売記念セール特価◇29%OFF
【本文より・1】
新聞書評を担当するライターの文章力はどのぐらいか。キミが新聞書評を担当したいと思ったら、たいてい「試験」がある。書評の実物を提出して、審査されるわけだ。
審査基準は公開されていないが、想像はつく。まず、最低限の文章力。「書評」がどういうものか理解していること。そして、自分に求められているものを文章化できること。
そういう意味では、就職試験で課せられる「作文」や「小論文」とおなじだ。純粋な書評とは少しちがうが、それを書評として表現できる技術があるかどうかが見られる。
参考までに、我々が新聞社に提出し、合格した書評をお見せしよう。キミがまだこのレベルに達していなければ、ひとまず、これが書ける文章力を目標にしよう。
【本文より・2】
書評(ブックレビュー)を書く機会はいろいろだ。授業の課題や就職試験、趣味で書くブログなど。本書では、もう少し本格的にプロとして通用する書評を目指している。
まあ、プロといってもピンキリだけどね。我々がじっさいに新聞書評やWebメディアで書くときの書き方、見聞きした注意点を紹介する。マスコミ志望者にも役立つはずだ。
「書評」として文章も書く以上、プロもアマチュアも本質は変わらない。ただ、プロとして書く場合は、プラスαの制約や仕事上の工夫などが必要になってくる。
大きなちがいのひとつは仕事量で、プロは1ヵ月に何本も書く。せっかく、タイトルに「新聞書評」とあるから、新聞ならではの文章の注意点なども、のちほど紹介しよう。
とはいえ、基本はWebライター程度の文章術だ。副業でライターができるレベル。なお、Web特有の文字表記については、『Webライターの文章力』を参照のこと。
また、「書評とはなにか」「読書感想文とはどうちがうのか」みたいな話は『書評の書き方』の方に記した。そのあたりが理解不足なら、本書とあわせて読んで欲しい。
【本文より・3】
書評家やWebライターに求められるのは訴求力だ。書評を読んだ人の心を動かし、行動させる。新しい情報を提供し、なるほどと思わせ、読みたい買いたいと感じさせる。
ライターの仕事には、編集者や校閲者(チェッカー)、クライアントとのやりとりが不可欠である。ご存じかどうか、プロでもけっこう注意されて、文章を直すんである。
文章の質を上げようと思ったら、直すしかない。我々みたいにレギュラーをもつぐらいになると、言われるまえに自分で直すから、編集者の評判がいいだけで。
よほどの天才でないかぎり、1回書いて、それで完ペキということはない。しかし、ひとりで文章を書いていると、なかなか、なにをどう直していいかわからないのが現実だ。
(もくじ)
# 第1章 読みたくなる書評の書き方
## 01 新聞書評を任されるライターのレベル
### ■「試験」に合格する文章力
## 02 書評の実例
### ■夏目漱石『坊っちゃん』
## 03 書評の実例のための注釈
### ■求められているものを表現できる技術
### ■プロはどんな本でも書評する
## 04 どんな気分で読むのがふさわしいか
### ■過去のキャリアにふれる
### ■読者の心理状態に踏み込む
## 05 暗黙の問いかけが強い印象をあたえる
### ■登場人物に自己を投影する読み方
### ■ゴシップは人柄を伝えたいときに使う
## 06 文学的な文章はいらない
### ■記憶を喚起させる
### ■文才を見せびらかすのが目的ではない
# 第2章 原稿作成時に使えるテクニック
## 07 内容を的確にまとめる
### ■プロもアマチュアも本質は変わらない
### ■判断するのは読者
## 08 読むまえに書く内容は決まっている
### ■著者や出版社側の意図をさぐる
### ■書評の文字数と引用の目安
## 09 得意な構成パターンをもとう
### ■なぜ取り上げるかを示す
### ■読みたい本をさがしている読者がいる
## 10 まだ読んでいない人に向けて書く
### ■さりげなく文章に織り込む技
### ■『少年ジャンプ』を紹介するなら
## 11 最後の一文
### ■補足・注釈と概観
### ■切り口にそって内容をピックアップ
## 12 毎日新聞記者の誤読
### ■岸田秀「官僚病の起源」
### ■いま書評で取り上げるなら
# 第3章 ダメ出しをされやすい表現
## 13 プロの書評は内容をチェックされる
### ■読者の属性を選ばない書き方
### ■勝手に代弁者にならない
## 14 情報の出し方しだいで反応が変わる
### ■価値観を押しつけてはダメ
### ■引用箇所ではリアクションを意識
## 15 内容をバラさずに興味をもたせる
### ■ネタばらしをしてないつもりでも
### ■似ている作品があるなら差を明確に
## 16 言い回しを工夫する
### ■似た語尾をつづけない
### ■ロジックのクセにもご用心
## 17 だれの言葉かを区別する
### ■言葉づかいのまちがいは恥ずかしい
### ■大勢に向けて書く意識をもつ
## 18 コンテンツにふさわしくない季語
### ■読む時期を特定する話題はさける
### ■最新情報にアップデートする
# 第4章 仕事としての書評
## 19 タイトな〆切を乗り切る
### ■「独自」の視点の背後にあるもの
### ■原稿料には本を読む時間も含まれる
## 20 移り気な読者には重点先行主義で
### ■途中で切ってもわかるように書く
### ■大づかみの話からこまかくしていく
◆セール特価◆期間限定
【本文より・1】
新聞書評を担当するライターの文章力はどのぐらいか。キミが新聞書評を担当したいと思ったら、たいてい「試験」がある。書評の実物を提出して、審査されるわけだ。
審査基準は公開されていないが、想像はつく。まず、最低限の文章力。「書評」がどういうものか理解していること。そして、自分に求められているものを文章化できること。
そういう意味では、就職試験で課せられる「作文」や「小論文」とおなじだ。純粋な書評とは少しちがうが、それを書評として表現できる技術があるかどうかが見られる。
参考までに、我々が新聞社に提出し、合格した書評をお見せしよう。キミがまだこのレベルに達していなければ、ひとまず、これが書ける文章力を目標にしよう。
【本文より・2】
書評(ブックレビュー)を書く機会はいろいろだ。授業の課題や就職試験、趣味で書くブログなど。本書では、もう少し本格的にプロとして通用する書評を目指している。
まあ、プロといってもピンキリだけどね。我々がじっさいに新聞書評やWebメディアで書くときの書き方、見聞きした注意点を紹介する。マスコミ志望者にも役立つはずだ。
「書評」として文章も書く以上、プロもアマチュアも本質は変わらない。ただ、プロとして書く場合は、プラスαの制約や仕事上の工夫などが必要になってくる。
大きなちがいのひとつは仕事量で、プロは1ヵ月に何本も書く。せっかく、タイトルに「新聞書評」とあるから、新聞ならではの文章の注意点なども、のちほど紹介しよう。
とはいえ、基本はWebライター程度の文章術だ。副業でライターができるレベル。なお、Web特有の文字表記については、『Webライターの文章力』を参照のこと。
また、「書評とはなにか」「読書感想文とはどうちがうのか」みたいな話は『書評の書き方』の方に記した。そのあたりが理解不足なら、本書とあわせて読んで欲しい。
【本文より・3】
書評家やWebライターに求められるのは訴求力だ。書評を読んだ人の心を動かし、行動させる。新しい情報を提供し、なるほどと思わせ、読みたい買いたいと感じさせる。
ライターの仕事には、編集者や校閲者(チェッカー)、クライアントとのやりとりが不可欠である。ご存じかどうか、プロでもけっこう注意されて、文章を直すんである。
文章の質を上げようと思ったら、直すしかない。我々みたいにレギュラーをもつぐらいになると、言われるまえに自分で直すから、編集者の評判がいいだけで。
よほどの天才でないかぎり、1回書いて、それで完ペキということはない。しかし、ひとりで文章を書いていると、なかなか、なにをどう直していいかわからないのが現実だ。
(もくじ)
# 第1章 読みたくなる書評の書き方
## 01 新聞書評を任されるライターのレベル
### ■「試験」に合格する文章力
## 02 書評の実例
### ■夏目漱石『坊っちゃん』
## 03 書評の実例のための注釈
### ■求められているものを表現できる技術
### ■プロはどんな本でも書評する
## 04 どんな気分で読むのがふさわしいか
### ■過去のキャリアにふれる
### ■読者の心理状態に踏み込む
## 05 暗黙の問いかけが強い印象をあたえる
### ■登場人物に自己を投影する読み方
### ■ゴシップは人柄を伝えたいときに使う
## 06 文学的な文章はいらない
### ■記憶を喚起させる
### ■文才を見せびらかすのが目的ではない
# 第2章 原稿作成時に使えるテクニック
## 07 内容を的確にまとめる
### ■プロもアマチュアも本質は変わらない
### ■判断するのは読者
## 08 読むまえに書く内容は決まっている
### ■著者や出版社側の意図をさぐる
### ■書評の文字数と引用の目安
## 09 得意な構成パターンをもとう
### ■なぜ取り上げるかを示す
### ■読みたい本をさがしている読者がいる
## 10 まだ読んでいない人に向けて書く
### ■さりげなく文章に織り込む技
### ■『少年ジャンプ』を紹介するなら
## 11 最後の一文
### ■補足・注釈と概観
### ■切り口にそって内容をピックアップ
## 12 毎日新聞記者の誤読
### ■岸田秀「官僚病の起源」
### ■いま書評で取り上げるなら
# 第3章 ダメ出しをされやすい表現
## 13 プロの書評は内容をチェックされる
### ■読者の属性を選ばない書き方
### ■勝手に代弁者にならない
## 14 情報の出し方しだいで反応が変わる
### ■価値観を押しつけてはダメ
### ■引用箇所ではリアクションを意識
## 15 内容をバラさずに興味をもたせる
### ■ネタばらしをしてないつもりでも
### ■似ている作品があるなら差を明確に
## 16 言い回しを工夫する
### ■似た語尾をつづけない
### ■ロジックのクセにもご用心
## 17 だれの言葉かを区別する
### ■言葉づかいのまちがいは恥ずかしい
### ■大勢に向けて書く意識をもつ
## 18 コンテンツにふさわしくない季語
### ■読む時期を特定する話題はさける
### ■最新情報にアップデートする
# 第4章 仕事としての書評
## 19 タイトな〆切を乗り切る
### ■「独自」の視点の背後にあるもの
### ■原稿料には本を読む時間も含まれる
## 20 移り気な読者には重点先行主義で
### ■途中で切ってもわかるように書く
### ■大づかみの話からこまかくしていく
◆セール特価◆期間限定