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    Tabi To Eigo To Gitaa To Shigoto Nanbei Hourouki Yon: New York Boston Arizona Las Vegas California Oregon (Laboratory Shuppan) (Japanese Edition)

    Por Miles Yebisu

    Sobre

     なんかさあ、もうちょっとこう、ないかな。うーん、ドラマチックな展開というかさ、手に汗握るような名シーンとかさ、爆発とか、事件とか事故とか、ほら、もっと人の注意を向けさせるような感じの内容のやつ。ほら、分かるでしょ?嘘も方便ってやつだし、全然全然、大丈夫だって、多少の脚色くらいで今時誰も目くじら立てたりしないんだから。いやいやいや、大丈夫だって、何かあったら電子書籍なんだし、ちょちょっと書き直してまたシラーっと出版し直せば、ノープロブレムだから。今時、時系列順に並べただけの日記なんてウケナイウケナイ。時代はねぇ、そういうんじゃないのよ。もっと一ページめくる毎にハイライトシーンがやって来て、スリリングなワクワク感がずっと持続してさ、ジェットコースターみたいにあれあれって感じで気が付いたら読み終わって、すぐ次が読みたくなるから、ついつい買っちゃう、みたいな、そんな感じのヤツにすればいいんだよ。旅日記なんてさ。どうせそこに現実を見据えてる奴なんていやしないんだからさぁ。だから、ほら、例えば、ニューヨークに辿り着くんだけど、実はコロンビアの、なんつったけ、そのアキラとか言う奴の親戚に会ったのは実はコカインの輸出に手を化すためでさ、日本人国籍だと怪しまれつらいってんで雇われて、コカイン、そうだなぁ、五キロくらいアメリカに持ち込んで、荷物が怪しいってんで、別室に連れて行かれて、荷物を調べられるんだけど、おまえさんはそこで、顔色一つ変えずにシラを切り通すとかさ。麻薬犬とか来るんだけど、その犬を味方に付けるために忍者さながらのなんか細工をするとかさ、南米でそういうやり方とか聞かなかった?ったく、もう。しょうがないな。それじゃ、ただ旅して来ました、面白かったです、って小学生の作文となんら変わりないじゃん?ナスカの地上絵がよかったです、とか、お友達の誰々君と異国の地で会えて嬉しかったです、とか書いちゃうわけでしょ?ダーメダーメダーメ、ゼンゼンダーメ。そういうんじゃ、今時売れないんだから。そんなこと読者は興味なんてないから。読者は友達じゃないんだからさ、知らない人なわけ、知らない人にお金払って読んで頂くんだから、ちょっとはリップサービスっていうかさ、乳首は見せないけど、全裸にはなるわよ、くらいの覚悟っていうか、なんなら乳輪くらいはちょっと影くらいまでなら見せるわよっていうのがさ、おれは欲しいわけよ。いや、お前のためを思って言ってんだよ。いくら電子書籍って言ったってさ、読んでもらわなきゃ存在意義なんてないわけ、そうそうそう。ほら、もう分かるでしょ?なに?南米の食事とビールのせいで。うん。うん。あ、太ったのね。しかも、過去最高に。自己最高体重を更新したと、それがなに?ドラマチックな展開って言いたいわけ?チガーウチガーウチガーウ、そういうんじゃないのよ。ああ、もう全然分かってない。それにさ、お前が強烈に太ったのは南米を終えた後のアメリカでの一ヶ月じゃないの?前に言ってたじゃん?あの、なんだっけ、ジュースのペットボトルが昔は500ミリリットルのやつばっかりだったのに、今回久しぶりにアメリカに来たらペットボトルが一回りでかくなってって600ミリリットルのがスタンダードになってた、とか。でも、600ミリリットルに慣れると、500ミリリットルじゃ満足できないっていうか、ちょっと足りないような気になっちゃう、とか言ってたじゃん。覚えてないの?いや、だからさ、いずれにしても、読者はお前が南米で太ったことにそんなに関心はないと思うわけよ。メキシコとアメリカの国境付近で誘拐事件に遭遇して、犯人を南米で覚えたスペイン語で説得した、とかさ、もっといい話、そう、いい話が欲しいのよ。事実とかもうそんなのどうだっていいんだから。真実なんて人は欲しがってないんだから。ノーワンウォンツトゥルースだよ。いやいや、嘘を付けなんておれは一言も言ってないよ。嘘を付けなんて。ちょっとだけ事実を別の角度から見て説明し直してみるっていうかさ、黒澤明の羅生門の映画、みたいな、そう、物語る人によってちょっとずつ事実の湾曲っていうかさ、自分に都合の良いように記憶を書き直しちゃう、みたいなやつ。あれが、つまりはサービス精神って呼ばれるやつだって、おれはね、思うわけよ。まぢで。だから、今回、アメリカはどこに行ったんだっけ?ニューヨーク、と、ボストン、と、アリゾナ?アリゾナに何しに行ったんだ?甥っ子に会いに。なんだそれ、面白くもなんともないな。その後、両親と犬と一緒に車でグランドキャニオン、ラスベガス、サンフランシスコを経由して、オレゴン州のポートランドまで行って、その途中でスタンドバイミーの撮影が行われて村を見に行った?ああ、なるほどね。だからさ、それじゃさ、普通なんだよね。フツー。フツーすぎて屁が出るよ。まぢで、ほら、そんな笑い事じゃなくてさ。ラスベガスでギャンブルに狂って全財産使い果たした挙げ句に借金までして、もうギリギリのところまで行くんだけれど、最後の最後に大勝ちしてブロンドの美女とよろしくやって、ドライブスルーの教会で結婚したけど、そのブロンドの美女が実は男だったとか、その程度の話すらもないのかよ?えー?お前の人生予定調和だな、まぢで。ところでタバコあるか?お、お前もう辞めたんだっけか。そうか、お前根性あるな。で、なんだっけ、そうそう、それで旅の日記の出版とか、いや、だからいかに電子書籍とは言えさ、聞いて呆れるっつーの。ん?なに?センパイ、もうページ数がない?ん?なんだよ、これ録音してやがったのかよ?え、南米編の4冊目のはじめにのメッセージとして掲載される?もう次のページからニューヨークだと?ちょっと待てよ、聞いてねえよ。そりゃ、録音してるって最初っから知ってりゃ、おれだってもt(ry

    旅と英語とギターと仕事 南米放浪記4

    目次

    タイトル
    モンテーニュ先生からのお言葉
    はじめに

    第三十二章 ニューヨーク

    『「アリガトゴザイマス、オキヲツケテ」とあのマッコイ・タイナーが言う』
    『十二年前にロンドンで会ったテキサス出身のマイケル』

    第三十三章 マサチューセッツ

    『言葉が分かるからと言って問題が起こらないわけではない』
    『記憶の中の大学時代とヘミングウェイのタイプライター』
    『ボストン観光とチャーリーカード』
    『プロメテウスとバーリントンモール』
    『辛いって言った時に聞いてくれる相手がいるうちはまだそんなに辛くない』

    第三十四章 ニューヨーク 再び

    『アメリカ人はそれにしても良くしゃべる。』
    『アメリカの豊かさと駐車違反の60ドル』
    『夕立の後の静けさとリトルイタリーのピザ』
    『自転車トーマスのその後』
    『そうだ、クロアチアで船を買おう』
    『たまにはこんな日もある』
    『猛烈突進型の安全制御機能』
    『限りなくお好み焼きに近い何か』
    『ブルックリンでの撮影、そしてクイーンズへ』
    『アインシュタインとバイオリンとプリンストンの町並み』
    『グリーンルームへようこそ』
    『オープンマイク@Pete's Candy Store』
    『ジロー・ドリームス・オブ・スシ』
    『ホームレスのおじさんから10ドルもらうこととかウディ・アレンをインタビューすることとか』
    『ルーフトップパーティーと独立記念日の花火』

    第三十五章 アリゾナ

    『ツーソンまでの道のりとマックスとの対面』
    『渋谷ではたらく社長の告白』

    第三十六章 サンディエゴ・トリップ

    『Better Surf Than Sorry』
    『バカと議論するな。端から見たらどっちがバカか分からない。』
    『ブラックジャックの甘い誘惑』
    『MJ Showとブラックジャックの続き』

    第三十七章 アリゾナ 再び

    『ラスベガス・フーバーダム・ツーソン』
    『たかが音楽、されど音楽』
    『甥っ子の成長を見守るおじの気持ちとか』
    『ツーソンレパートリーオーケストラデビューコンサート』
    『グランドキャニオンにかかる二本の虹』

    第三十八章 ラスベガス

    『砂漠の真ん中で観るシルク・ド・ソレイユ』
    『夕焼けカリフォルニア』

    第三十九章 カリフォルニア

    『サンフランシスコベイブルース』
    『ゴールデンゲートブリッジは赤なのにどうしてゴールデンなのか』

    第四十章 オレゴン

    『オレゴン州突入!』
    『ダーリンダーリンスタンドバイミー』
    『百見は一撃にしかず。緑の森と引き金の重さ』
    『液体物で壊れ物のお土産』
    『旅の終わりのロス巡り』
    『旅の終わり/ただいま日本!』
    『プントで呑んでLAVで呑んでの普通の生活』

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    南米編最後の巻になります!ぜしっ!
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