孟子の謂う仁義礼智をやくざであっても持っていなければ成らないと考え、やくざ渡世の他の事は見向きもしないで一心不乱に歩んで行く私であるが、やくざの世界に深く入れば入る程、自分の理想とする仁即ち、惻隠の心。義即ち、羞悪の心。
礼即ち、人に譲る心。智即ち、是非の心と言う人として踏み行なければ成らない四端(したん)が、人間が持つ手足の様なものから乖離して行くのがこの頃から、感じられてならなかった。
仁侠道とは何か、と己に問いかけながら、修羅の道に堕ちて行く自分を自分は、何者であろうか。やくざとして何を為すべきかという煩悶を振り払うように、喧嘩三昧の日々を送る『大孝興行』時代の荒れ狂った私と何があっても付いて来た舎弟たちの忠誠をこの編で書いておこうと考えている。
souchouenomichininkyouhen2 (Japanese Edition)
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