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    Jyuumannen no Kyuuketuki sono hachi (Japanese Edition)

    Por kadomatu housei

    Sobre

    龍王の娘 4

    青龍王の娘である兎春の舞も佳境に入ってきたかと思われたその瞬間、兎春は手にした真っ白い扇子をやや下手に向けた後、上の方にクイッと持ち上げる動作をする。

    その途端、舞を見ていた集団の一番端に座っていた人物の目の前にある湯呑みの中のお茶が一本の細い柱のような形で中空へと吹き上がる。

    そして、兎春が扇子を再び下に向けると吹き上がったお茶は何事もなかったように湯呑みの中に戻る。

    当然、彼女は舞を続けいるが、それを端緒として見学者全員の湯呑みから次々とお茶の柱が立ち、最後には複数のお茶の水柱が彼女の舞に合わせてリズミカルに立ったり元に戻ったり

    その幻想的な光景はあたかも "水芸(みずげい)" のようであり、最後には全員の湯飲みから水柱が一斉に立ち、用意された大きな朱の杯の中に一斉に移動する。

    それだけでは終わらない。

    今度はその朱の杯に集められた全員分のお茶が彼女の舞に合わせて団子のように丸くなったり、様々な形に次々と変化していく。

    そして不思議な事は、このように激しく変化をする水であるが畳の上には一滴たりとも雫が飛んでしないのだ。

    俺以外の人間はただその幻想的な光景に驚くばかりであるが、ある意味目の前で繰り広げられている現象は俺の専門領域だ。

    龍は地球上の全ての水を司る存在であり、日本の各地で水の神として信仰を集めている。

    そして、その水を司る力を大きく発揮したのが先日の日本全国における干ばつであり、その張本人が目の前で舞を舞っている兎春であることは俺以外は誰も知らない。

    やがて、彼女が口にする詩も段々とゆっくりとなり、舞の演舞が終わったことを全員に知らせる。

    (「龍王の娘」より抜粋)
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